HANAのプレデビュー曲 Drop の考察・解説【Drop / HANA】

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HANAのプレデビュー曲 Drop の考察・解説【Drop / HANA】 Jヒップホップ

2025年1月31日、HANAより「Drop」が配信リリースされました。
No No Girls (通称:ノノガ)のオーディションの最終課題曲であり、プレデビュー曲であるDropについて、考察・解説していきます!

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HANAのプロフィール

HANAは、音楽プロダクションBMSGを率いるSKY-HIがヒップホップアーティストのちゃんみなとコラボし、ちゃんみながプロデュースしたガールズグループです。

GIRLS GROUP AUDITION PROJECT 2024 “No No Girls” (通称:ノノガ)を経て誕生したグループであり、メンバーも同オーディションを通して選考されています。

メンバーは、CHIKA, NAOKO, JISOO, YURI, MOMOKA, KOHARU, MAHINA の7人で構成されるグループです。

約一年間のオーディション期間を経て、2025年1月11日にKアリーナで開催された最終審査「No No Girls THE FINAL」でメンバー決定&グループ名決定。

2025年1月31日にプレデビュー曲「Drop」の配信リリース。

そして、2025年4月2日にデビュー曲「ROSE」がリリースされました。

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2025年2月9日にYouTubeで「Drop」のMVが公開されており、一か月後の3月中旬現在で800万再生を超えており、初速から勢い抜群のガールズグループです。

HANA
BMSG × CHANMINA GIRLS GROUP AUDITION PROJECT 2024“No No Girls”から誕生した『HANA』。CHIKA, NAOKO, JISOO, YURI, MOMOKA, KOHARU, MA...

Drop の基本情報

Drop は2025年1月31日に配信リリースされた楽曲です。

最終審査「No No Girls THE FINAL」の課題曲として制作された楽曲です。

作詞作曲はオーディションのプロデューサーであるちゃんみなが担当し、プロデュースをJIGGが担当しています。

なお「Drop」の曲の冒頭で何か声が聞こえるけど、なんて言ってるの?

そう思われた方へは下記の記事でさらに深く解説しています。

404 NOT FOUND | SIKAの音楽ブログ

タイトル「Drop」 の意味と考察

曲名にもなっている「Drop」は曲中にもたびたび登場するワードです。

この「Drop」にはどのような意味が込められているのか、考察します。

とにかく深読みし、読み手の皆さんが興味を持ったところからさらに深ぼっていただけるような考察にします。

  1. 作品(Drop)とアーティスト(HANA)の発表による波紋のような衝撃
  2. 始まりの合図
  3. EDMのサビ(Drop)から連想される盛り上がり
  4. ライバルを蹴落とし、叩き落していく決意

作品(Drop)とアーティスト(HANA)の発表による衝撃

一般的にDropを日本語に訳すと「落とす」や「垂らす」などの意味があります。

しかしDropの日本語訳には「発表する」や「リリースする」という意味もあります。

HANAにとってのプレデビュー曲であるDropはDropという楽曲のリリースに加え、HANAというアーティストの発表・リリースでもあります。

Dropという楽曲で世に出たアーティスト HANA 自身が世に出るという意味を込めて、「発表する」「リリースする」という意味の込められたDropを曲名にしたと考察します。

また、Dropには「垂らす」という意味が含まれます。

a drop of water で、水滴を表します。

水滴は一滴で波紋を起こしますよね。

水滴が波紋を起こすことを「ripples caused by a drop of water」なんて表現します。

一滴の小さな雫が大きな波紋を起こす。

そんな期待を込めたタイトルであると考察します。

始まりの合図

Drop にはご存知のように「落とす」という意味が含まれています。

そして、Drop を落とすという意味で使った語であり、Drop のジャンルであるヒップホップと関連した語に「Drop the beat」というものがあります。

ラッパーが、DJに「Drop the beat」と言い、DJがレコードに針を落として楽曲が始まる合図になる言葉です。

Drop はHANAのプレデビュー曲でもあります。

始まりを表す意味を含むDropは、HANAのグループとしてのスタートにふさわしいタイトルではないでしょうか?

EDMのサビ(Drop)から連想される盛り上がり

Dropは盛り上がりをあらわす単語でもあります。

というのも、音楽のジャンルの一つであるEDM(エレクトロニックダンスミュージック)のいわゆるサビはDropと呼ばれます。

つまり、曲の一番盛り上がる部分がDropであるということです。

あくまで一つの考え方の提案にとどまりますが、EDMのサビであるDropから、さらなる考察の余地があるかもしれません。

ライバルを蹴落とし、叩き落していく決意

HANA は No No Girls のオーディションを通して選ばれたグループです。

7000名以上の応募から選ばれた7名のメンバーです。

7000人以上をDrop=蹴落として選ばれたと言えます。

また歌詞中では、

「わからせてく」「よそ見をしてたら バンバン」

よそ見をするライバルたちを叩き落してくことを暗喩しているように考えられます。

Drop のテーマ:「他人の模倣や表面的な評価に流されない”リアル”」を考察

ここからはDrop の曲のテーマを考察します。

Drop はリスナーに何を伝え、彼女らの何を表現したいのか。

私は、Drop のテーマは「他人の模倣や表面的な評価に流されない”リアル”」であると考察しました。

またテーマを通して、”リアル”な自分自身を生き抜く強さと美しさをリスナーに伝えたい、そのようなメッセージ性も感じます。

根拠となる歌詞と共にいくつかお示しします。

  1. 完璧・模倣の否定
  2. リアルとは何かを表現
  3. 本物(リアル)を渇望
  4. リアルは「自分の中」にある
  5. 選ばれたものとしてのリアル
  6. オーディションのテーマ曲「NG」からの考察

リアルとは何かを表現

 

What’s real わからせてく imma top top top top

Drop / HANA

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冒頭の歌詞から real は登場します。

top である自分自身が何が”リアル”かをわからせていくことを表現します。

曲の冒頭であり、アーティストとしての始まりでもあるDropの歌詞の先頭で

「何がリアルかわからせる」

そう表現しており、DropのみならずHANA がアーティストとして持つ姿勢も感じます。

本物(リアル)を渇望

Ah 静まったplay ground

いなくなったfriends

一体どこに行ったって探しまわってたreal one

Drop / HANA

静まったplay ground=遊び場で、いなくなった友達を探していることを表現する歌詞です。

幼いころから時が経ち、人間関係も変化していく様子を示しています。

また、HANAはオーディションによってメンバーが選ばれているグループです。

オーディションの過程で Drop=脱落 していった友の存在を表していると考えられます。

そして喪失した人間関係の中で「real one=リアルな人」を探している様子が表現されています。

ひたすらリアルを渇望する彼女ら自身の内面を表現した歌詞であると考察しました。

また、静まった遊び場でいなくなった友達を、「どこに行った」と探し回る様子はかくれんぼを連想されますね。

リアルは「自分の中」にある

リアルを渇望し探す表現の後、HANAは、

探しなら私のポケット

Drop / HANA

このように表現します。

つまり 探し物=リアル は、ポケット自分自身の中 にあることを示します。

リアルというのは外側にある表面的なものではなく、「ポケット」つまり自分自身の内側にある内面的なものであることを表現した歌詞です。

完璧・模倣の否定

don’t wanna be perfect, I do not wanna be

価値のないコピーにもなる気はew

1ミリもないbaby 私で立つステージ

Drop / HANA

「完璧になりたいと思わない」ことを宣言します。

また、“ew”は英語で「うぇ」や「うっ」といった不快感を表す感嘆詞のスラングです。

完璧になる気もないし、価値のないコピーに対しても強い嫌悪感を示します。

完璧や価値のないコピーになる気が「1ミリもない」ことを示し、「私で」つまり私自身のリアルでステージに立つことを示します。

表面的な価値ではなく、価値が自分自身のリアルにあることを表現した、テーマを表現する歌詞です。

選ばれたものとしてのリアル

このチャンスはonly ones

本物はonly us

Drop / HANA

チャンスも、リアルも「only」であることを強調します。

onlyを繰り返すことで、リアルな存在が「ただ一つ・私たちだけである」そんな強い意志を示しているように感じさせます。

また、No No Girls というオーディションを通して選ばれた彼女らだからこそ、

  • チャンスが限られていること
  • 選ばれた自分たち自身が”リアル”であるという自負

を強烈に表現しています。

オーディションのテーマ曲「NG」からの考察

また、No No Girl のオーディションのテーマ曲はちゃんみなの「NG」です。

NGの曲入り最初の歌詞は、

YOU には本物すぎたかも

NG / ちゃんみな

です。

あなたにとってはリアルすぎた

つまり

私にとってはリアルすぎることは無く、リアルが自分自身の等身大である。

そんな意思を感じる歌詞に感じます。

この曲がテーマのオーディションから生まれたHANAのテーマはリアルである。

そう言いかえることができる、一貫したリアルを求める姿勢を感じました。

解説・考察のまとめ

曲名である「Drop」と、Dropのテーマを解説・考察しました。

曲名については、「Drop」が始まりを表す点と、オーディションを通して落としてきた人、そしてこれから蹴落としていくライバルを表現したタイトルであると考察するのが自然であると考えました。

他にもいくつか、深読み考察をしてみました。

Dropの歌詞のテーマについては「他人の模倣や表面的な評価に流されない”リアル”」をテーマとして示させていただきました。

テーマがリアルであることは間違いないと考えています。

そのうえで、ちゃんみなが作詞することで表現したリアルへの欲を今後どのように追及していくかが楽しみだと感じます。

Drop の感想

HANAの今後の方向性を示すような楽曲であると感じました。

ガールズグループのデビュー曲(HANAの場合はプレデビュー曲ですが)は、はなやかでかわいらしさのある楽曲が多い印象を持っていました。

しかしHANAは、暗めのヒップホップビートにひたすら”リアル”への欲を歌った楽曲を1曲目としています。

個人的にはNo No Girl のオーディションをみながら、「アイドルグループを目指すのかヒップホップグループを目指すのかどっちなんだろう」そう感じていました。

しかしちゃんみながプロデュースするだけあって、単なるアイドルグループを作る気は無いという意思を楽曲から明確に感じました。

オーディション内でちゃんみなは、彼女自身の音楽を「ジャンル」という観点から「NO」と言われることがあったと語っています。

きっとこの先、HANA も同様に「HIPHOPじゃない」なんて言う「NO」に直面する機会があるかと思いますが、そのような非難に真っ向から立ち向かうグループとしての強い意志を感じました。

今回の作品「Drop」はちゃんみなが作詞を担当していますが、次回作品以降の作品はどのように制作をしていくのでしょうか。

個人的にはメンバーそれぞれの作詞するラップと表現を聴きたい、そんな期待を持たせられるHANAとしての第1曲目であると感じました!

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