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Aimer『蝶々結び』歌詞の意味・タイトルの意図を考察|比喩の面白さが詰まった名曲!

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Aimer『蝶々結び』歌詞の意味・タイトルの意図を考察|比喩の面白さが詰まった名曲! Jポップ

Aimerの代表曲「蝶々結び」は、その美しいメロディと詩的な歌詞で多くのリスナーの心を打ち続けています。しかし、この曲の魅力は“なんとなくいい”だけでは終わりません。歌詞の一つ一つに、恋愛や人間関係における繊細な感情や対等な結びつきの在り方が緻密に込められており、「結ばれた」のではなく「結んだ」関係を象徴する作品となっています。

この記事では、歌詞の言葉選びや構造に根拠を持ちながら、論理的かつ丁寧に「蝶々結び」の意味を考察します。
「なぜこの曲名なのか?」「蝶々結びが象徴するものとは?」など、聴くたびに浮かぶ疑問を深掘りしながら、この楽曲が伝えたい本当のメッセージを紐解いていきます。

※当サイトでは、音楽を聴いて感じたことを個人で考察・発信しています。
読者の皆さんにも、新たな視点や楽しみ方が届けば幸いです。

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蝶々結び / Aimer の歌詞

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片っぽで丸を作って しっかり持ってて
もう片っぽでその丸の後ろを ぐるっと回って

間にできたポッケに入って 出て来るの待ってて
出てきたところを迎えにきて 「せーの」で引っぱって

はじめはなんとも 情けない形だとしても
同じだけ力を込めて

羽根は大きく 結び目は固く
なるようにきつく 結んでいてほしいの

腕はここに 想い出は遠くに
置いておいてほしい ほしいの

片っぽでも引っ張っちゃえば ほどけちゃうけど
作ったもの壊すのは 遥かに 簡単だけど

だけどほどく時も そう、ちゃんと 同じようにね
分かってるよ でもできたらね 「せーの」で引っ張って

ほどけやしないように と願って力込めては
広げすぎた羽根に 戸惑う

羽根は大きく 結び目は固く
なるようにきつく 結んでいてほしいの

夢はここに 想い出は遠くに
気付けばそこにあるくらいがいい

黙って引っ張ったりしないでよ 不格好な蝶にしないでよ
結んだつもりがほどいていたり 緩めたつもりが締めていたり

この蒼くて広い世界に 無数に 散らばった中から
別々に二人選んだ糸を お互いたぐり寄せ合ったんだ

結ばれたんじゃなく結んだんだ 二人で「せーの」で引っ張ったんだ
大きくも 小さくも なりすぎないように 力を込めたんだ

蝶々結び / Aimer

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蝶々結びとは何を象徴しているのか?

タイトルに込められた意味は、この曲全体の解釈において非常に重要です。
「蝶々結び」とは、結び目の両端をそれぞれ引っ張って成り立つ、バランスと協調が必要な結び方です。

これは、人間関係や恋愛においてのつながり方――“一方が強く引っ張りすぎても、緩めすぎても崩れてしまう”という関係性の脆さと美しさを象徴しています。

さらに蝶々結びは、簡単に解けるけれど、解こうと思えば丁寧にほぐす必要があるという特徴もあり、これは愛を壊すのは容易だけれど、築くには時間と手間がかかるというメッセージとも重なります。


歌詞から読み解く“関係の始まり”の不安定さ

片っぽで丸を作って しっかり持ってて
もう片っぽでその丸の後ろを ぐるっと回って

蝶々結び / Aimer

この部分は、まさに蝶々結びの手順そのもの。しかし、それは同時に、ふたりの関係性の始まりのぎこちなさ、不安定さを示しています。

“しっかり持ってて”という言葉には、相手に信頼を預けることへの不安と期待が含まれています。つまり、この曲は最初から「対等でないと成り立たない関係性」を前提に描かれているのです。


「せーの」で引っ張ることの意味:相互性のメタファー

出てきたところを迎えにきて 「せーの」で引っぱって

蝶々結び / Aimer

蝶々結びの最も重要な瞬間、それが「せーの」で引っぱる動作。この“せーの”には、お互いの歩幅や気持ちを合わせる協調性が必要です。

ここに込められているのは、「ふたりでタイミングを合わせることで初めて、関係は美しく成り立つ」という事実どちらか一方の気持ちが強すぎても、また弱すぎても、この“結び”は完成しません。

恋愛や友情において、同じ方向を向いて、同じ強さで歩み寄ることの大切さが、蝶々結びの手順を通して示されています。


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羽根と結び目が象徴する“自由”と“つながり”

羽根は大きく 結び目は固く
なるようにきつく 結んでいてほしいの

蝶々結び / Aimer

ここで“羽根”という比喩が初めて登場します。

蝶々結びの“羽根”部分は、まさにお互いの個性や自由の象徴。一方で、中央の“結び目”は信頼や絆、愛そのものです。

つまりこの歌詞は、自由(羽根)とつながり(結び目)のバランスをどう保つかという、現代的な人間関係のテーマを描いています。

「なるようにきつく」という語感にも、強すぎず、でもしっかりとつながっていたいという絶妙な感情が表れています。


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不器用なふたりが紡ぐ愛のリアル

はじめはなんとも 情けない形だとしても
同じだけ力を込めて

蝶々結び / Aimer

最初から美しい形にはならない。これは、理想と現実のギャップに悩むすべての人へのエールのようにも思えます。

関係性は、完璧でなくていい。大事なのは、お互いに“同じだけ力を込めること”。このフレーズには、不完全でも一緒に成長していける関係の温かさが込められています。


黙って引っ張らないで:すれ違いへの切実な願い

黙って引っ張ったりしないでよ
不格好な蝶にしないでよ

蝶々結び / Aimer

このフレーズでは、ふたりの関係にズレが生じた時の痛みと、それを避けたいという願いが切実に語られています。

無言で距離を縮めたり、引っ張り合ったりすると、「不格好な蝶」になってしまうこれはつまり、一方通行な関係が形を崩してしまうことへの警鐘です。

ここには、「ちゃんと話し合おう」「想いを共有しよう」という、コミュニケーションの大切さが込められています。


結ばれたんじゃなく“結んだ”:能動的な愛の選択

結ばれたんじゃなく結んだんだ
二人で「せーの」で引っぱったんだ

蝶々結び / Aimer

ここが、曲の核心ともいえる一節です。
この一文には、運命に導かれた“赤い糸”ではなく、自分たちで意思を持って“選び合った”愛の強さが表現されています。

「結ばれた」という受動的な言葉ではなく、「結んだ」という能動的な表現を使うことで、愛とは偶然ではなく、選択の積み重ねだという明確なメッセージが伝わります。


「蝶々結び」が伝える愛の本質

この楽曲を通して私が感じたのは、「愛とは、お互いが毎日“結び直す”行為の連続なのだ」ということです。

蝶々結びは、すぐにほどける。でも、それを面倒くさがらず、毎日ちゃんと結び直せる関係こそが、強く、やさしいつながりなのだと思います。


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まとめ:Aimerが描く“ふたりで生み出す愛”

  • 「蝶々結び」は、人と人が“結び合う”ことの象徴
  • 愛や信頼は、片方だけでは成り立たない
  • 自由と絆のバランスを保ちながら、関係を育てる大切さ
  • 「結ばれた」ではなく、「結んだ」――自分たちの意思で築く愛
  • 不器用でも、壊れても、何度でも“せーの”で結び直せる関係の美しさ

よくある質問(FAQ)

Q:なぜタイトルが「蝶々結び」なの?
→ 結び目が両者の協力で完成することから、対等な関係性や不器用でも向き合う愛を象徴しています。

Q:歌詞にある「羽根」とは何を意味してる?
→ 相手の自由や個性の象徴です。自由を大切にしながら絆を保つ関係が理想であるというメッセージです。

Q:「結ばれた」と「結んだ」の違いは?
→ 「結ばれた」は運命任せの受動的なつながり、「結んだ」は自らの意思で築いた関係を指します。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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